読書感想文4「格差は心を壊す比較という呪縛」

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(理想的な社会として、協調や勤勉や道徳的な社会を挙げている)しかし、不平等や出世競争の激化、その結果としての個人主義は、”貪欲こそが善”であり、リスク・テイクを高く評価し、他人を威圧する行動と指導力を混同するような文化をうながしているように見える。

こうした社会環境では、虚言、ごまかし、欺瞞、自己中心、冷酷無情といった性格障害を持つ人物が企業の最高幹部に頻繁に登場したとしても、特別に驚きはしないだろう。

この現象を「スーツを着た蛇」と呼んだ。

サイコパス的経営者っていうのもいい表現です。私はカエル。)

 

 

米国では所得に占める寄付の割合は、富裕層よりも貧困層の方が大きい(おそらく何とか暮らしていくためには社会的な絆や団結に頼らなけれならないという自らの体験に基づいている)ことは、周知の事実である。

(金持ちは困っている人の気持ちが分からない。)

 

 

トランプのツイッター

「私は物事をわきまえている。私の理解力はすばらしく、おそらく私を超えるものはいないだろう。」

「私は誰よりも税制を熟知している。」

「新しいローマ教皇は謙虚だ。それは私にそっくりだ。」

(格差は金持ちも壊す。)

 

 

エピジェネティクス:環境が遺伝子の発現に与える影響を研究する領域)

子供がなんの不安もなく愛情に満ちた家庭環境の中で育ったか。精神的、肉体的な虐待

育児放棄、あるいは両親の喧嘩や暴力といった環境の中で育ったか。その中間で育ったか。家庭環境によって、サイコロの目の出方は大きく変わってくる。

(才能(遺伝子)は同じでも、環境によって発現する遺伝子が変わってしまう。)

 

 

この本を読むと、格差が何を生み出しているのかがとてもよく分かります。また、格差ってのは絶対的に感じますが、運がよかったとか、些細なことで大きく左右されるものだと分かります。

格差を自然にまかせて広げていくとやはり、みんなが不幸になると思うので、格差を縮めた方がよいと思います。(共産主義にしたいわけではないです。)