読書感想文10「マルクス エンゲルス 共産党宣言」

薄い本なので読んでみる気が起きました。

 

「パリ・コンミューンは、「労働者階級は、既成の国家機関をそのまま奪い取って、それを自分自身の目的のために動かすことはできない。」という証明を提供した。(1872年ドイツ語版への序文)」

 

「おのおのの歴史的時期の経済的生産およびそれから必然的に生まれる社会組織は、その時期の政治的ならびに知的歴史にとって基礎をなす。したがって(太古の土地共有が解消して以来)全歴史は階級闘争の歴史、すなわち、社会的発展のさまざまな段階における搾取される階級と搾取する階級、支配される階級と支配する階級の間の闘争の歴史であった。しかしいまやこの闘争は、搾取され圧迫される階級(プロレタリア階級)が、かれら搾取し圧迫する階級(ブルジョワ階級)から自分を解放しうるためには、同時に全社会を永久に搾取、圧迫、および階級闘争から解放しなければならないという段階まで達した。(1873年ドイツ語版への序文)」

(私は嫌いな、階級闘争史観。しかし重要なことは、階級闘争の歴史が新たな段階に入っているという認識なのだと思います。)

 

「このように1847年には、社会主義中産階級の運動であり、共産主義は労働者階級の運動であった。社会主義は、少なくとも大陸では、「サロンに出入りできるもの」であり、共産主義はその正反対であった。そしてわれわれははじめから「労働者階級の解放は労働者自身の仕事であらねばならない」という意見であったから、2つの名前のいずれを選ばねばならないかについては、疑いはありえなかった。またそれ以後もわれわれは、この名前を捨てようなどと思ったことはない。(1888年英語版への序文)」

社会主義をきらっている?社会主義は労働者階級のものではない?)

 

「ーブルジョワ階級は恐慌を、何によって克服するか?一方では一定量の生産諸力を無理に破壊することによって、他方では、新しい市場の獲得と古い市場のさらなる徹底的な搾取によって。つまりどういうことか?つまりかれらは、もっと全面的な、もっと強大な恐慌の準備をするのであり、そしてまた恐慌を予防する手段をいっそう少なくするのである。」

MMT理論とか言ってる人に聞かせたい。進化の終着点は破滅よ。)

 

①労働者は機械の単なる付属物となり、こういう付属物として、ただもっと単純な、もっとも単調な、もっともたやすく取得できるこつを要求されるだけである。

②だから、労働者のためについやされる費用は、ほとんど労働者が自分の生計と自分の種族との繁殖とに必要とする生活手段のみに限られる。

③しかし、一つの商品の価格は、したがって労働者の価格も、その生産費に等しい。

④それゆえに、労働の不快さが増大するにつれて、その割合で、その賃金は減少する。

」(苦しい労働ほど安い理由がここに!)

 

「個人的に獲得した財産、みずから働いて得た財産を、すなわちいっさいの個人的な自由、活動、独立の基礎をなす財産を、われわれ共産主義者は廃棄しようとする、という非難がわれわれに対してなされている。」

共産主義に対するもっともポピュラーな批判に対して、マルクスが回答していた!回答は割愛。まあ、庶民からインフレ税で財産を没収しようとしてる人が共産主義を批判する資格はないよなw)

 

正直なところ、1800年代の出来事や、それ以前の中世ヨーロッパの歴史などをまったく知らないので理解が難しいのですが、それでも今の共産主義の思想とマルクスの思想は異なるもののように感じます。だれか漫画で分かりやすく解説してくれ!